長州幕末歴史検定の受験対策・勉強参考ページ




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 先日、第1回「長州幕末歴史検定」(試験日2015年9月6日)を受験して参りました。
 その時の感想と、実際の勉強した内容、また今後のための受験対策・出題問題の傾向と対策や概要などを忘備録として残しておきたいと思います。

長州幕末歴史検定

 長州幕末歴史検定と言うのは、FM山口と長州幕末歴史検定委員会が主催する検定試験で、2015年9月に第1回が開催されました。
 第1回の試験会場は、東京・お茶の水女子大、大阪・修成建設専門学校、山口・山口大学吉田キャンパスの3箇所でした。

 問題は100門で、試験時間は60分、マークシート式です。
 第1回は、優しい問題の「攘夷級」(初級者)と、難しい問題の「倒幕級」(中上級者向け)の2種が実施されました。

 検定に際しては、公式テキストを購入して挑むこともできます。


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受験してみた感想

 第1回と言う事で、運試し感覚で受験させて頂きました。

 まず、会場ですが、東京・お茶の水女子大と言う事で、正直申しまして、私の家からは「遠い」です。
 よっぽどなことがないと、もう2度と受験しないと思います。
 全国的に見ても、東京・大阪・山口の3箇所だけでしたが、せめて各都道府県にて実施して欲しいです。
 もっとも、東京の受験者が140名程度と、受験者数が少ないので、無理なのでしょうが、そのあたり、インターネット受験など、うまい仕組みがあった方が良いのではと存じます。

 試験問題ですが、私は、問題用紙を開くまで「長州の幕末に関する問題」だとばかり思っていました。
 しかし、長州とは関係のない出題もあるのです。 
 例えば「江戸三大道場に含まれないものは?」(1)天然理心流、(2)北辰一刀流、(3)神道無念流、(4)鏡新明智流、の4つから、含まれない物を選ぶのですが、答えは近藤勇で知られる天然理心流です。
 これって、直接、長州藩とは関係ない問題ですよね?
 そうなんです。
 試験問題の概要的には「長州だけではない幕末も含めた問題」だったのです。
 一瞬「だまされた」と思いましたよ。(^^)
 最初から、幕末全体に関する問題が何問あって、長州の問題が何問など、公開されていれば良いのですが、そのような表記はなかったですし、合格点は何点以上なのか?も、説明はありません。

 もちろん、長州に関する問題が80%以上はあったと思うのですが、すなわち、長州の事だけを一生懸命勉強しても、合格点に到達できるのかわからず、長州だけでなく、幕末に関する幅広い知識が求められます。
 特に、幕末の歴史の時系列は、長州藩に関する事だけでなく、幕末全体の流れを掴んでいないと、回答に苦しみます。

 私の場合は、テキストも買わず、勉強と言えば試験開始前にこのサイトを見るくらいで試験に挑みました。
 しかし、周りを見渡しますと、休憩時間に、みんな「公式テキスト」を広げておられましたので、皆様、テキスト買っているみたいです。
 それらを考えますと、初めて受験される場合には、公式テキストは勝った方が合格しやすいのかな?と感じました。

 第1回の傾向としては、大村益次郎も良く勉強したおいた方がよかったと感じました。
 小田村伊之助(楫取素彦)に関しては、ほとんど出題は無かった気が致します。
 吉田松陰に関しては、年表だけでなく、述べている言葉やその意味なども理解しておく必要性があります。
 歴代天皇と歴代将軍の知識や、日本に来た外国人に関する知識も必要です。
 あとは、時系列ですね。ここは、幕末全体の知識が求められます。
 と言う事で、忘備録として下記に幕末の時系列(年表)を記載しておいて、傾向と対策に代えさせて頂きたく存じます。

長州と幕末の両方がわかる時系列年表

1829年-小田村伊之助が誕生
1830年-杉寅次郎(吉田寅次郎)が誕生
1831年-防長大一揆が勃発
1836年-大塩平八郎の乱
1837年-将軍・徳川家斉徳川家慶(第12代)
1839年-水野忠邦が老中
1842年-玉木文之進松下村塾を開設
1843年-杉文が4女として誕生、村田清風が藩政改革を開始、阿部正弘が老中
1846年-孝明天皇即位(第121代)
1851年-吉田寅次郎が江戸へ遊学し、佐久間象山らから学び、東北に行くため脱藩
1853年-ペリーの黒船来航
1854年-吉田寅次郎が下田にて黒船に乗り込もうとしたが、ペリー提督から拒否され自首し、江戸・小伝馬町の牢獄に入り、のち萩の野山獄に送致された、日米和親条約

1855年-吉田寅次郎が自宅謹慎処分となり、杉家にて蟄居すると、松下村塾を継いだ。
1856年-久坂玄瑞らが松下村塾に入門
1857年-久坂玄瑞と杉文が結婚、高杉晋作が松下村塾に入門
1858年-将軍・徳川家定が没し、徳川家茂が第14代将軍に就任、井伊直弼の安政の大獄が始まり梅田雲浜が捕縛される、日米修好通商条約
1859年-吉田松陰が野山獄から江戸に送致され処刑された
1860年-長州藩は長崎でケーベル銃1000挺購入、桜田門の変で井伊直弼が暗殺される
1861年-ヘンリー・ヒュースケン暗殺、東禅寺事件、長井雅楽が幕府に航海遠略策を上申
1862年-高杉晋作が上海に渡航、会津藩主・松平容保京都守護職、生麦事件、久坂玄瑞・高杉晋作・伊藤利助らがイギリス公使館を焼き討ち

1863年-長井雅楽が暗殺された、新選組が京都に入った、下関でアメリカ商船などを砲撃、志道聞多(井上馨)・山尾庸三・野村弥吉・伊藤俊輔遠藤謹助らがイギリスに密航留学、高杉晋作が奇兵隊を創設、八月十八日の政変で長州藩は京を追われ七卿落ち

1864年-天狗党の乱、池田屋事件吉田稔麿が闘死、禁門の変で久坂玄瑞・入江九一が自決して杉文は未亡人となる、四国連合艦隊砲撃事件(下関戦争)、第一次長州征伐で三家老が自決して恭順すると征長軍撤退、高杉晋作が功山寺挙兵

1865年-高杉晋作が長州藩の実権を握ると藩主・毛利敬親は富国強兵・武備の充実に努めた、ハリー・パークスと高杉晋作が講和会議、坂本竜馬と桂小五郎が下関で会談、杉文は毛利元昭の守役に就任して名を美和子と改めた、小田村伊之助が大宰府坂本龍馬と会談

1866年-京都にて薩長同盟設立、第二次長州征伐開始も徳川家茂が大阪城で死去し幕府軍は撤退、第15代将軍に徳川慶喜、孝明天皇崩御

1867年-明治天皇即位、高杉晋作病死、坂本龍馬船中八策し大政奉還、坂本竜馬と中岡慎太郎が暗殺された、王政復古の大号令で明治政府樹立

1868年(明治1年)-鳥羽伏見の戦い、戊辰戦争、勝海舟西郷隆盛が会談し江戸城無血開城、明治天皇が五箇条の御誓文、新選組局長・近藤勇斬首、会津若松城攻撃となると白虎隊自刃し会津藩降伏、榎本武揚五稜郭に脱走

 以上、時系列入れてみましたが、検定試験では、上記以外にもくまなく「幕末の流れ」を把握しておくことが必要となります。

 公式テキスト買っていないので、よくわかりませんが、受験された皆様の話を総合しますし、倒幕級(中・上級)は、公式テキストには載っていない問題も多く、かなり難しかったようです。
 会場が少ないのですから、早く全部回答できたら、試験時間の最後まで座席にいなくても、早く帰れたらいいのにな?と思いました。

 第2回以降、開催されるかわかりませんが、次回受験ための参考までになれば幸いです。

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高田哲哉日本の歴史研究家

投稿者プロフィール

高田哲哉と申します。
20年以上、歴史上の人物を調査している研究家です。
日本全国に出張して史跡も取材させて頂いております。
資格は国内旅行地理検定2級、小型船舶操縦士1級など。

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